47都道府県合同企画
新潟県は、
ずっとおいしいか?
新潟の若い世代が、「食」から新潟を考えた。
訪問者
飯田 聖
新潟大学
医学部
受入者
相田 忠明
株式会社佐渡相田ライスファーミング
新潟県の特産品の「コメ」。 栽培方法や品質管理で「国際基準」に。
豊かな山々を臨む佐渡市新穂地区の田んぼ。そこを訪ねたのは、新潟大学医学部5年の飯田聖さん(22)。家族の介護を目にしたことがきっかけで、「病気を防ぎたい」と医師を志し、予防医学や公衆衛生に関心を持つ。食について「心を満たし、健康を保つ大事な要素」と感じつつも、生産過程や生産者の思いに触れる機会はなかった。 同地区のコメ農家相田忠明さん(49)は、田に引く用水をカキ殻に通して微生物の力を引き出す独自の「カキ殻農法」などにより、減農薬・減化学肥料でコメや酒米を栽培。食品安全や環境保全に配慮した国際基準の農業認証「GLOBAL GAP(グローバルギャップ)」も取得している。 認証を受けるには品質管理や労働者の健康など、厳しい審査がある。それでも、条件を満たす生産環境を維持するのは「自信を持てる環境で作ったコメを食べてもらいたいから」。欧米などでは農業認証が浸透しているというが、「国内では認証など基準を満たして生産をしようという意識がまだまだ低いと感じる」と指摘。そうした中、日本の農産物も「しっかりとした管理体制のもとで作られていることを消費者にもっと分かりやすく示す仕組みが必要だ」と語る。だからこそ、「認証を受けられるような環境づくりを苦労だと感じたことはない」と笑顔を見せる。 そんな相田さんを見て、「国外も意識し、こだわりや思いを持ってコメを作っていることが伝わってきた」と飯田さん。相田さんは「そう感じてもらえてうれしい。聖君も世界を見て、視野を広く持ってほしい」と思いを託した。
22歳が新潟県の食の未来を考えた。
カキ殻の詰まったドラム缶や泥を巻き上げて進む耕運機を前に、相田さんの思いに触れた飯田さんは「こんなにも多くの思い入れが詰まり、厳しい世界基準を満たしているコメだとは知らなかった」と語る。 世界に目を向け、農業認証の取得など厳しい条件のもとでコメを生産する相田さんの姿に、「医療でも疾病の治療だけではなく、研究で得られた知見をもとに生活習慣病の改善など患者の皆さんに理解してもらうことを通じてともに病気を予防したい」と意気込む。現在そしてこれからも続く生産環境の変革に「自分も公衆衛生の改善などに取り組み、予防医学の第一人者になれたらうれしい」と目を輝かせた。
ニッポンをずっとおいしく。
ニッポンフードシフト進行中
「食から日本を考える」ニッポン フード シフト。生産者、食品事業者と消費者が共に「食」を考え、行動しようという運動です。2021年のスタートからこれまでの間にも「食」に関わる課題はさらに多様化し、より現実的で切実なものとなってきました。そんな状況に対して「食」の現場からは、全国各地様々な意見が上がり変革への挑戦が続けられています。今こそ、消費者の一人ひとりが「食」の現状を認識し、我がこととして取り組む必要があります。
今日は成人の日。全国で*108万人(18歳)の「新しい大人」がデビューします。日本の「食」がずっとおいしくあるためには、これからを担う若い世代が、真摯に「食」を考え、新鮮な発想をもって行動することが切に求められています。「食」を考えることは社会を、そして未来を考えること。そんな課題を「新しい大人」のみなさんに問いかけたいと思います。
*総務省 2022年10月1日現在の人口推計に基づく
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