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バラの可能性を食から広げる

記念日などの贈答用として不動の人気を誇るバラ。ROSE LABO株式会社は、そのバラを観賞用ではなく、食用、化粧品用に特化して栽培し、加工から販売までを一貫して手がけています。

幼い頃からバラに囲まれて育った女性創業者が、海外には食べるバラがあることを知り、「食用バラを通してバラの可能性を広げたい」と大学を中退し、バラ農家で研修を積んで起業しました。

食用バラは農薬を使わずに育てるため、病害虫を防ぐための日々の目配りが欠かせません。当初はなかなか思うように売れませんでしたが、売れ残ったバラをジャムなどの加工品にして販売したところヒット。創業3年目で年商1億円に達しました。

現在、香港、台湾で行っているジャムのテストマーケティングも好評とのこと。メイドインジャパンに対する安心、安全への信頼は高く、日本の農業の可能性を感じているそうで、いずれはアジアから世界へ、と目標を掲げています。

また、事業拡大を見据え、全国で使われていないビニールハウスを活用し、フランチャイズ方式でバラ生産を増やす構想も描いています。

従業員15人のうち8割を女性が占めるROSE LABO。日々の細かな変化に気づける特性を持つ女性は栽培に、また女性ならではのユーザー視点に立った商品開発にも向いているとのこと。目指すは農業界のロールモデル。若い人たちが仕事の選択肢の一つに農業を加えることが当たり前になるよう、スタッフ一丸となって次の世代に背中を見せていこうとしています。

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