ニッポン全国フードシフト中

農業と学生の新たな「出会い」を

学生に農業へ興味を持ってもらい、若者らしい発想を生かして農業の現場を元気づけようと、3年前に金沢大学がスタートした「共創事業」。農業や食に目を向けるきっかけとしての「講演会」、現場で農家の話を聞き、実際に手を動かす「体験プログラム」、体験の場で課題を発見し、地域の農家や企業人と共に解決へ向けてビジネスプランを作る「アグリソン」の3部構成で、1年を通して行われています。

金沢大学に農学部はありませんが、「個性や強みを和える」「みんなで学び合える」といったコンセプトの下、まちづくりやバイオ工学、公衆衛生など、さまざまな専門の学生が参加しています。立場や世代、専門分野を超えて議論を重ねることで、農家の課題の解決につながるアイデアが生まれています。

就農人口が減っている今、まずは若者と農業との接点を作ることが、農業に関わる人を増やすための第一歩。将来、どこかの地点で自身の専門性と農業が交わる時、この事業を通じて本気で考えた経験や人との出会いが種となり、新たなイノベーションが芽を出すのです。

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