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高校生がワイン造り?

長野県の塩尻志学館高校には、ワイン造りの授業があります。その歴史は古く、前身である農学校時代の1943年にまでさかのぼります。現在は総合学科農業科学系列の38名の高校生がブドウ栽培から醸造(じょうぞう)までを一貫して手がけ、ワイン造りを学んでいます。

高校生ですからワインの試飲ができず、醸造後のチェックは色や香りが頼り。生産方法だけではなく、ワインの品質を見極める「目」と「鼻」が磨かれます。ワイン造りの海外研修も行われるほど、授業は実践的。この高校でワイン造りを学ぶために、関西から家族と一緒に移住した生徒もいるほどです。

このようにして完成する「KIKYOワイン」は赤・白・ロゼの3種類。国産ワインコンクールで入賞するほど、品質はお墨付きです。

卒業した生徒たちは、晴れて成人を迎えると、自分の造ったワインを受け取りに学校へやって来ます。3年間の高校生活が詰まったワインは、おいしさも格別。生徒たちはこの日を楽しみにしています。

先生曰く「ワインづくりは、人間づくり」。国産のワイン造りも、若い人たちが次々と取り組んでいます。

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