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「有機」100%

北海道津別町では、日本で初めて有機畜産による有機牛乳の生産に成功しました。有機畜産とは、農薬や化学肥料を使わない草地で栽培された飼料を食べる家畜を、定められた方法で生産すること。密飼いを避け、ストレスを与えずに飼育するなど、環境にも牛にも優しい酪農です。そして有機畜産による排泄物が有機肥料となり、有機飼料へと循環されていくのです。

このチャレンジは、2000年に津別町酪農家の有志が集まり「津別町有機酪農研究会」を設立したことから始まりました。日本で初めての試みですから、もちろん全てが手探り。有機酪農が盛んなヨーロッパ各地への視察を何度も行い、研究を重ねました。国内にはまだ有機飼料がなかったため、当初は輸入したものを使いながら、有機栽培の牧草作りも開始。

2006年に日本で初めて有機畜産物の認定を取得し、オーガニック牛乳と認められました。こうしてできた牛乳は、牛が青草を食べる夏はさっぱり味、トウモロコシを食べる冬はこってり味に。自然のままのおいしさを味わえると人気です。

有機酪農が増えることで、有機栽培飼料の農場も増え、オーガニックの循環が徐々に広がっています。次に目指すは、有機飼料の完全国産化とのこと。

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