ニッポン全国フードシフト中

「害獣」を「ジビエ」に

農場を荒らす害獣として駆除される野生鳥獣は年間約120万頭。そのうち9割以上が廃棄されています。この現状に対して「駆除した動物に敬意を払い、100%有効活用すること」を目指し、2019年に「猟師工房ランド」はオープンしました。千葉県君津市の廃校を活用した施設には、市内で捕獲されたイノシシやシカなどの冷凍肉や、ソーセージといった加工食品が並びます。なかでも、珍しいハクビシンやアナグマのお肉は、並ぶとすぐ売れてしまうほど人気。冷凍肉や加工肉は、ジビエ(食材となる野生鳥獣肉)として百貨店やレストランでも売られています。

駆除した動物は、正しく処理することで、食用肉だけでなく革製品としても活用できます。

実際に猟師工房ランドでは、農地を荒らす害獣として駆除されているキョン(外来シカ)の有効活用を実現しています。

山林が多くを占める日本では、農業を守るためにも猟師が必要。そのため、食肉加工や流通の仕組み作りにとどまらず、全国の猟師を育てる教育活動にも力を入れています。

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