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マンガ飯 スペシャルトーク マンガに登場する食事から見る「食と農の魅力」 マンガ飯 スペシャルトーク マンガに登場する食事から見る「食と農の魅力」

第2部 クロストーク
登壇者の皆様

  • 梅本ゆうこ
    梅本ゆうこ
  • 伊藤遊
    伊藤遊
  • 吉村和真
    吉村和真
  • 倉持佳代子
    倉持佳代子
  • ユースギョン
    ユースギョン
竹村匡己 /SAVVY編集長 京都市伏見区生まれ。エルマガジン、サヴィ、リシェ、別冊編集部、ミーツ編集長を経て、2019年より現職。好きなマンガ家は、手塚治虫。
司会 竹村
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クロストーク

孤食をポジティブに楽しむ

吉村さん
吉村さん

単に食のあり方のバリエーションが増えていったわけでなく、マンガのスタイルについてのバリエーションも増えていますよね。エッセイマンガだったり、メディアとしてのコンビニコミックだったり、あるいはメディアとしてのブログマンガだったり、食マンガのスタイルもさまざまに増えてきた。特に、生活と娯楽という要素が強調されてきたと思うんです。単にひとりでご飯を食べるのではなく、「ひとりご飯」を楽しむような。孤食を新しいライフスタイルや娯楽としてポジティブに楽しもうというメッセージまで含めて描かれていたりする。食マンガにおいても、現実世界においても、食のエンタメ化が加速している感じはありますよね。

梅本さんのブログが始まった2008年頃から、「食べるだけ」のマンガが登場したり、食べることがエンタメになることがフィーチャーされ始めた時期だと思います。テレビの世界でも、少し前は料理バトルとか大食いのような、どこか過剰にデフォルメされたものが多かったんですが、2008年頃から、もっと普通に食べるところを楽しもうって流れが出てきたような気がします。私、梅本さんのブログが大好きで、初期からずっと拝見しているんですが、梅本さんの場合はオリジナル(マンガ)に対する再現度合いが他とは全然違う。ラッピングやテーブルセッティングまで、かなり忠実に再現されていて、そこが多くの人の支持を得た秘訣なのかなという気がしています。

倉持さん
倉持さん
梅本さん
梅本さん

最初は無理のない範囲でやろうって思って、作りやすいようにアレンジしたりもしていたんです。でも、だんだんコスプレやフィギュアみたいな二次創作的な気持ちが強くなってきて、ラッピングにこだわったり、写真の撮り方を工夫したりするようになりました。好きな作品の再現をしたいという気持ちは、コスプレイヤーも再現料理も共通するものがある気がします。