d SCHOOL 日本の未来をつくる食の生産者たち in 沖縄kvkv

「食から日本を考える。NIPPON FOOD SHIFT FES.
沖縄」
~d SCHOOL 日本の未来をつくる
食の生産者たち in 沖縄~

土地と、季節と、地域社会とつながりながら、
日本の未来をつくる食の生産者たちを紹介します。

d SCHOLE  食から日本を考えるNIPPON FOOD SHIFT

日本の食を未来につなげる。

気候変動や不安定な世界情勢による農作物生産量の低下や、それに伴う食品の高騰など、私たちの食の安全に対する不安は日々、高まっています。どんな時でも、日本の食を確かなものとしていくために、自分たちが食べているものはどこから来たのか、誰が作ったものなのかを知ることが大切であり、作った人の顔を思い浮かべながら囲む食卓はとても豊かな時間です。

このプロジェクトで制作した『d design travel 特別編集号』では、「長くつづくその土地らしさ」をテーマに活動するD&DEPARTMENTの編集指導のもと、東京と沖縄の20~22歳の学生13名が、食の生産の現場を訪れ、体験し、取材して記事にしました。
彼らの視点を通して紹介する食の生産者たちは、日本最南端の沖縄県で、土地と、季節と、地域社会とつながりながら、自分たちらしい農業、食品加工や流通のあり方を考え、模索し、実践する人たちです。
自分たちが本当に美味しいと思い、自分たちの子どもの世代にも安心して食べさせたいと思う食づくりは、自然を守り、国土を守り、自分たちの心と体を守ることにつながっています。日本の食を未来につなげるために、私たちができることを、このプロジェクトを通して伝えていきたいと思います。

D&DEPARTMENT PROJECT × 農林水産省

開催概要

「食から日本を考える。NIPPON FOOD SHIFT FES.沖縄」
~d SCHOOL 日本の未来をつくる食の生産者たち in 沖縄~

  • 開催日程

    2022年11月26日(土)・11月27日(日)
    11:00~17:00

  • 場所

    プラザハウスショッピングセンター2階北広場(沖縄市久保田)

  • アクセス

    https://plazahouse.net/access

  • 主催

    D&DEPARTMENT PROJECT ・ 農林水産省

  • 協力

    D&DEPARTMENT OKINAWA by PLAZA3

開催レポート

聞くトークセッション

- d SCHOOL-

日本の未来をつくる食の生産者たち in 沖縄

日本最南端の沖縄県を拠点に、土地と、季節と、地域社会とつながりながら、自分たちらしい農業、食品加工や流通のあり方を考え、模索し、実践する人たちは、どんな思いや工夫で活動に取り組み、どんな未来を描いているのか。彼らをゲストに迎え、それぞれの活動を紹介しながら、トークやワークショップを通して学びました。


TALK.1

沖縄サトウキビのもののまわり

2022年11月26日(土)
11:00~11:30

東京学生記者

「もの」にはそれをとりまく「まわり」があります。「まわり」に関わる人たちとの継続的な交流が、健やかなものづくり、健やかな生活を育んでいくと考え、地域・暮らし・産業・環境・仲間、5つの「まわり」から沖縄サトウキビについて考えました。

東京の学生が沖縄のサトウキビ生産者と関連企業を取材し記事を制作するプロセスを発表。取材のまとめでは「Z世代がやるべきことはSNSで発信することで、他のZ世代の体験につなげることができる」という点を強調。実際に体験し、美味しさが違うという価値をまずは知ることが大きなスタートラインだとしていました。

TALK.2

ほんとうにおいしい黒糖

2022年11月26日(土)
11:30~12:10

黒糖職人

渡久地 克

沖縄県・宜野座村で、幼少期から祖父が行うサトウキビ栽培、黒糖作りを手伝い、農業が身近な環境で育つ。那覇でサラリーマンを経験した後、2016年から本格的にサトウキビ栽培、黒糖作りをスタート。昔ながらの製法で、薪炊き仕上げの黒糖作りを手掛ける。

TIMELESS CHOCOLATE

宮崎 雄志

沖縄初のBean to Barチョコレート専門店「TIMELESS CHOCOLATE」のディレクター。原材料はカカオ豆とサトウキビのみ。原材料として使用する黒糖づくりのため、サトウキビ農園も立ち上げ、自家栽培にも挑戦。沖縄の黒糖の良さを伝えていきたいと素材本来の味わいを日々探求している。

黒糖職人と黒糖チョコレート職人が登壇し、おいしい純黒糖の食べ方は「そのまま食べること」と断言。純黒糖の品質の高さを強く感じるトークセッションとなりました。純黒糖は黒糖に比べ高価ですが、最近では売り切れになることも多く、さらに島ごとに味が違うので食べ比べするのもおすすめ、という贅沢な沖縄純黒糖の世界が印象に残りました。

TALK.3

循環型農業と、農で繋げるコミュニティ

2022年11月26日(土)
13:00~13:40

山パ農園

福井 慎吾

1984年兵庫県生まれ。飲食業での従事経験や子どもの誕生などをきっかけに、食の安全性について考え始める。2014年、家族で沖縄に移住。農業大学校で学んだ後、2016年に新規就農。「おいしい、うれしい。」をモットーに島の資源を活用した持続可能な循環型農業を実践する。オープンファームや畑での映画上映など、消費者に畑へ足を運んでもらえるような試みを行う。

循環型農業の課題は持続可能な安定した生産であり、少量多品目を扱うことで常に何かを収穫できるよう実践し、年間17トンの農産物を出荷されています。また、飲食店との連携により、セミドライフルーツやビールといった商品開発にも積極的に取り組んでいる事が感じられました。

TALK.4

自然溢れるやんばるから、食と農を繋ぐ

2022年11月26日(土)
14:00~14:40

やんばる畑人プロジェクト

小泉 伸弥

1980年、神奈川生まれ。2012年に沖縄に移住。農業生産法人株式会社クックソニアにて新規就農者育成や耕作放棄地解消事業の推進業務を担当。「やんばる畑人プロジェクト」事務局長も務めながら、フリーランスとしてさまざまな企業や団体と連携し、食と農業に関する支援活動を行なっている。

まんまるファーム

林 昌平

1982年、岡山県生まれ。調理人の経験があり、食材となる野菜の生産を手掛けたいとの想いから北海道、山梨、アメリカなどで農業研修を積んだのち、2016年に沖縄へ。やんばるの食と農のコミュニティに魅力を感じ、クックソニアで2年の研修を経て、名護で独立就農。夏はオクラ、冬は苺を中心に、色々な野菜を育てている。飲食店にも直接卸しており、地域での循環を大切にしている。

農業をやりたい人達に、研修先となる先輩農家を紹介するのも重要な仕事であるという新しい気づきがありました。さらに多くの人達とつながり、そのつながりを密にしたい、そしてプロジェクトを継続させるのが今後の重要な課題である、という言葉が印象的なトークセッションでした。

TALK.5

【WORKSHOP】
琉球薬膳 ミックススパイス作り

2022年11月26日(土)
15:00~15:50

講 師|やんばる畑人プロジェクト 小泉伸弥

やんばる産のスパイスは新鮮で、輸入スパイスに比べて香りが豊かであること、輸送のリスクもないことが魅力という紹介の後、オリジナルミックススパイス作りを実施。参加者が様々なスパイスの香りを確認しながら配合し、配合は難しいことではなく「スパイスで自分の好みの料理を作る」という楽しさが伝わるワークショップでした。

TALK.6

【WORKSHOP】
おにぎらずを作ってフードマイレージを学ぼう

2022年11月27日(日)
11:00~13:00

講 師|RYUKYUカマ DO!プロジェクト 嘉陽 かずみ

11:00~11:30 レクチャー|フードマイレージとは?
11:30~12:45 実践|食材を選びお買い物。おにぎらずを作り、フードマイレージを計算。
12:45~13:00 発表|オリジナルおにぎらずとフードマイレージの発表と試食!

フードマイレージという可視化された指標を活用した子供達への食育活動のステージ。フードマイレージを気にかけると、国産農産物を積極的に食べ、地産地消も進み、結果として日本の食を守ることにつながります。フードマイレージを広く浸透させたい、一人でも多くの人に気にかけてほしい、という思いがこもったステージとなりました。

TALK.7

「島麦かなさん」が仕掛ける
国産小麦の復活

2022年11月27日(日)
14:00~14:40

沖縄県麦生産組合/金月そば

金城太生郎

1976年沖縄生まれ。「金月そば」代表、「沖縄県麦生産組合」副会長。2008年、読谷村にて「金月そば」をオープン。従来の沖縄そばにとらわれず、県産小麦を配合した生麺で提供する。2016年より「沖縄県麦生産組合」に加盟し、沖縄県産小麦の普及に努めている。

県産小麦粉のブランド化に至る背景、現在の活動、今後の取組まで、主食でもある麦の生産量を増やし、沖縄県の魅力を発信したいという信念でした。さらに、島麦は沖縄そばだけでなく様々な料理に使われており、消費者が地産地消等に興味を持つきっかけになればという、島麦の普及に取組んでいることが伝わるステージでした。

TALK.8

進化する琉球在来豚
あぐー豚の飼育と未来の畜産

2022年11月27日(日)
15:00~15:40

喜納農場

喜納忍

沖縄ブランド豚・あぐーを、乳酸菌などを含む独自配合飼料にて育成する喜納農場代表。豚熱の経験を機に地産地消の啓発を目指し、キッチンカー「Kinner’s(キナーズ)」を2020年にオープン。畜産を通して、沖縄県産豚肉の消費拡大や地域活性化に取り組む。

沖縄の畜産を継承したい、畜産業を盛り上げたい、さらに沖縄の食文化としてあぐー豚を品種として残したい、消費者にあぐー豚の美味しさを広めたい、という気持ちで畜産を続けているというお話でした。手をかけた分だけ応えてくれる豚達がいて、豚達が元気で健康に育っていくのを純粋に楽しんでいることが伝わってきました。

TALK.9

取材を通して学んだ、
沖縄の農業の今とこれから

2022年11月27日(日)
16:00~16:40

沖縄学生記者

沖縄県を拠点に、自分たちらしい農業、食品加工や流通のあり方を考え、模索し、実践する生産者たちの現場を訪れ、体験し、取材しました。本プロジェクトでの学びを通して、沖縄から食の未来について考えました。

以前から食や農業に関心のある学生達が、取材後に全員が口をそろえて「生産者を思って買う・食べるようになった」「自炊するようになった」「多くの人に生産現場について発信したい」と語り、異なる取材先に取材したにも関わらず、食の原点は生産現場であるということを改めて共通して実感するステージでした。

見る・触るタブロイド

D&DEPARTMENTタブロイド紙 

d design travel
ニッポンフードシフト特別編
集号

沖縄県を拠点に、自分たちらしい農業、食品加工や流通のあり方を考え、模索し、実践する生産者の活動を、D&DEPARTMENTの編集指導のもと、東京と沖縄の学生13名が、現場を訪れ、体験し、取材して記事にしました。これからの日本の未来を担う彼らの目線を通して、沖縄から食の未来について考える、特別編集号です。

d design travel ニッポンフードシフト特別編集号

d design travel
ニッポンフードシフト特別編集号(PDF6.3MB)pdf

手に取るマーケット

D&DEPARTMENTが注⽬する沖縄県産のアイテムを限定販売

マーケット

特別編集号で紹介する作り手を始め、沖縄県内で活動する食の生産者たちの生産品が一堂に揃うマーケットが登場!フレッシュな野菜やフルーツ、小麦や卵、黒糖、スイーツなど、作り手から、直接商品の魅力を聞き、購入できる機会を作りました。

マーケット

d MARKET
日時:11/26(土)・11/27(日)両日ともに11:00~17:00
場所:プラザハウスショッピングセンター2階北広場

出店者
うるマルシェ/TIMELESS CHOCOLATE/宜野座の純黒糖/仲西農園/徳森養鶏場/山パ農園/やんばる畑人プロジェクト/OKINAWA CACAO(11/27のみ)/月の光ファーム(11/27のみ)

Roger’s FOOD MARKET でもニッポンフードシフト!
Roger’s FOOD MARKET(プラザハウス1F)店内では、D&DEPARTMENTが日本各地の生産品をオススメコメントを添えて紹介しました。