紙面からニッポンフードシフト

宮崎県から、ニッポン フード シフト。

有機
農業

宮崎日日新聞 2022年1月10日掲載

SNSを駆使して有機緑茶を発信

宮崎市で共有オフィスを運営する「ATOMica」と新富町でお茶の有機栽培に取り組む「豊緑園」。その2社が、大学生と組んで新商品開発を目指すインターンシップを展開しています。宮崎国際大4年の酒瀬川和宏さんがリーダーを務め、SNSを駆使して関係者と作業の進ちょく状況や課題などの情報を共有しています。酒瀬川さんが「食」に魅せられたのは2年前のニュージーランド留学です。現地のスーパーに並ぶ豊富な食材や、レストランで初めて見たメニューに食文化の多様性を感じました。帰国直後の2020年春にコロナ禍が拡大して「対面」の機会が激減する中、自宅で料理をする時間が増えたことも食への興味を深めるきっかけになりました。その夏にATOMicaと地場スーパー「マルイチ」によるインターンシップに参加。県内外の大学生とマルイチの自社農場で生産している有機野菜を使った新総菜の開発に取り組みました。この時に県外の学生とはオンラインで、関係者との連絡には対話アプリ「スラック」を使うなどしてレシピを練り、新商品を提案しました。さらに農業への関心が高まった酒瀬川さんは、21年6月から豊緑園でのインターンシップに挑戦しています。ここでも茶文化が息づく京都の学生とオンラインで連絡を取り合っています。「宮崎県は茶の生産量が全国4位ですが、そのことを知らない県民は多い。私たちのアイデアで有機緑茶の魅力を広く発信し、消費拡大につなげて産地を元気にしたい」と意気込んでいます。

47都道府県からニッポンフードシフト
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