紙面からニッポンフードシフト

山口県から、ニッポン フード シフト。

新規
就農

山口新聞 2022年1月10日掲載

地域のサポートで新規就農に挑戦

2021年4月に新規就農を果たした山陽小野田市出身の松岡慧(けい)さんは、長門市でイチゴ農家を営んでいます。「自営業に挑戦し地元に貢献したい」との思いを秘めながら、社会経験を積むため約3年間接客業を経験。様々な業種を調べ、農業の発展性に魅力を感じ就農を意識するなかでイチゴ栽培の魅力と出会いました。「日本のイチゴは他の作物より少ない面積で栽培でき、工夫次第で海外に負けない」との知見を得て決意を固め、仕事を辞めて山口農業大学校の就農支援研修で1年間、イチゴ栽培を学ぶことから就農の世界に飛び込みました。学校の指導員やJA職員らの協力で、後継者を探していた長門市のイチゴ経営者の事業を引き継ぐことに。「嬉しいことに必要な設備の多くを引き継ぐことができました」と感謝する松岡さん。本来かかる費用を相当額抑えることができたものの、要のビニールハウスのビニール部分は張り替えの必要がありました。そこでJA山口中央会の協力で費用の3分の2を負担するJAのリノベーション補助金を活用。地元の農家や現場のJA職員らの助言や手助けも得て、周辺の農家も広く取り入れている透明性が高く光を通しやすいビニールに張り替えました。現在は、出荷量を維持するために温度センサーを導入するなど農業のスマート化にも取り組んでいます。今後は、規格外のイチゴを加工品にする予定。「まずは地元の人に地元のイチゴを味わってほしい。地域に貢献し、皆さんに喜んでもらえるよう頑張ります」と語ってくれました。

47都道府県からニッポンフードシフト
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