紙面からニッポンフードシフト

愛知県から、ニッポン フード シフト。

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農業

中日新聞 2022年1月10日掲載

ドローンが描く食の未来図

昨今、飛躍的に活躍の場を広げているドローン。学生時代にドローンを学んだ吉住大地さんは、産業用ドローンの将来性に魅力を感じて株式会社プロドローンに入社。営業担当として、取引先の要望や用途をヒアリングして、お客様に最適なドローンをお届けしています。「当社のドローンは10㌔以上の物も運ぶことができ、現在はさらに重い荷物が運べるタイプも開発中です。日々進化するこの仕事にやりがいを感じています」。海や川に着水でき、水中撮影ができるドローン「AQUA」では、吉住さんはデモフライトを担当。顧客は漁業関係が中心です。「AQUAは沖合まで飛ばすことができるので、船を出すより運航費用のコスト削減につながります。魚の生育環境や成長過程の観測にも利用でき、漁業現場で役立ちます」。ほかにも、豊田市の過疎地域へ食品を届ける実証実験を実施。新城市ではコープあいちと連携して、過疎地域への食糧運搬の実証実験も行っています。「時間や場所に関係なくドローンで食料を届けることができれば、住民の利便性向上だけでなく、物流の人手不足解消やCO₂削減にもなります」。将来、人口密集地でも飛ばせるようになれば、ドローンの活用が広がり、さらに社会貢献ができるようになると吉住さんは意気込みます。「農業や漁業など食の改善につながる一次産業への活用や、物流を中心としたよりきめ細かな生活のサポートを、安全安心なドローンで実現できればと思っています」。

47都道府県からニッポンフードシフト
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