紙面からニッポンフードシフト

岐阜県から、ニッポン フード シフト。

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岐阜新聞 2022年1月10日掲載

猟師として生き、山を守る

「猟師として生き、猟師として山を守る」。狩猟の技術を磨きながら、里山の生態系を保全し、山の恵みを最大限に生かして資源にしていきたい│―。同じ志を持った若者が全国各地から“日本三大猪産地”として知られる郡上市に集結し、若手狩猟組織「猪鹿庁」を立ち上げました。活動の範囲は多岐にわたります。山の手入れなどのプロジェクトの企画、狩猟からさばいて食すことまでを経験するエコツアーやイベントの開催、ジビエの商品開発から販売までなど、野生動物の狩猟を通じた里山保全活動を展開しています。そのうち、イノシシやシカなどの狩猟では、通常の猟に加え、獣害に悩む農家の力になろうと、おりなどを設置して農地を守るために尽力しています。捕獲すると、解体から引き取りまでを担います。ジビエへの関心を高めてもらおうとさまざまな工夫も取り入れています。エコツアーやイベントでは、シカ肉のローストやしゃぶしゃぶをはじめ、無添加のジャーキーやソーセージなどの試食も組み込み、山の恵みの魅力を体感してもらっています。参加者は自然がもたらす美味を堪能し、“ジビエリピーター”として魅力を発信しています。「里山を守りながら、旬のものをおいしくいただけるように、地元の人や若い人など多くの人に興味を持ってもらうようにこれからも活動していきたい」と話す長官の興膳健太さん。「楽しく狩猟して楽しく里山の課題を解決していきたい」と意気込んでいます。

47都道府県からニッポンフードシフト
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