福島県から、ニッポン フード シフト。

先端技術で次の農業を目指す

南相馬市小高区にある株式会社紅梅夢ファーム。地域の農業を元気にしようと、東日本大震災後に設立されました。ロボットトラクターの導入やスマート農業実証プロジェクトの取り組みなど、新たな農業の実践に積極的に取り組んでいる会社です。ここで2021年4月から働いているのが、門馬尋希さん、遠藤義央さんのお二人。地元の農業高校を卒業し、農業に魅力を感じて就職しました。「高校で学んだことを生かせる仕事がしたかったんです」と話す門馬さん。同年代の若い農業従事者がもっと増えたらいいなと考えているそうです。農家に生まれ育った遠藤さんは「福島の米や野菜のおいしさを全国の人に知ってほしい」という夢を抱いて就農。実家の農業を支えたいという思いも持っています。先輩社員とともに二人が手がけている作物は、米、玉ねぎ、菜の花、大豆など。春に植えた稲は、夏を経て、入社して初めて収穫の季節を迎えました。「手間ひまかけて育てた米が実り、出荷するときには達成感で胸が熱くなりました」と口を揃える二人。自動運転の田植え機や、広い農地を効率的に除草剤散布できるドローンなどの先端技術で農業の未来も変わりつつあります。一方で、肥料袋を運んだり水路の泥上げ作業など大変なこともあるとか。でもその分、収穫の喜びは大きいようです。「食べた人が、おいしい！と言ってくれる作物をつくりたい。それを全国に発信していきたいです」と笑顔で話してくれました。