紙面からニッポンフードシフト

山形県から、ニッポン フード シフト。

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就農

山形新聞 2022年1月10日掲載

健康と食の関係 楽しく探る

日本で初めてユネスコに認定された「食文化創造都市」。それが山形県鶴岡市。食の豊かさに引かれて県外から移住した女性たちが中心となり、健康と食事の関係を探り、食品ロス問題も解決しようとするチャレンジを進めています。健康にはさまざまな要因が関係しています。しかし、誰もが今日から変えることができ、未来を変える可能性を持つのが「食事」です。病気の予防と行動経済学の研究者である五領田小百合さんと、管理栄養士の小林優香さんらが「コロナ禍において、食事から自分の身を守れるきっかけを提供したい」との思いで立ち上げたのが「マイ食事スタイル探しプロジェクト」でした。特定の食材を普段の食事に取り入れ、唾液中の抗体を測定することで免疫力の変化を確認し、自分に合う食事スタイルをゲーム感覚で探ってもらう取り組みです。クラウドファンディングで支援を募り、返礼品の一つとして食事チャレンジの機会を提供しています。同時に解決したい課題が、食品ロスの問題でした。鶴岡市で農業者と知り合う中で、規格外というだけで多くの農作物が廃棄されている現状を知りました。若手の農業者を助け就農のハードルを下げるためにも、そうした作物を集めて買い取り、活用しています。プロジェクトと並行し、畑でキクイモを栽培するなど大忙しの二人。鶴岡市で出会ったたくさんの人たちの思いと協力で動きだした取り組みを大切に育てていくため、走り続けています。

47都道府県からニッポンフードシフト
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