紙面からニッポンフードシフト

北海道から、ニッポン フード シフト。

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北海道新聞 2022年1月10日掲載

農家の暮らしをSNSで発信

中富良野町でスイカやメロン、米、小麦、大麦、馬鈴しょ、ビートなど多品目をつくっている西村望さんと海月さん。2020年に結婚して以来、家族一緒に働く農家の暮らしをSNSでコンスタントに発信してきました。夫の望さんはJAグループの依頼を受け「農Tuber」としても活動し、動画の配信にも取り組みました。「農家の仲間とLINEグループをつくって情報交換したり、オンライン飲み会をしたり、お互いの収穫物を送りあったり、全国に知り合いが増えました」と望さん。そのおかげもあって21年はスイカの注文が急増し数量が大きく伸びたそうです。望さんが力を入れている大玉スイカは、通常は6〜8㌔になる品種。それを10㌔以上まで大きく甘く育てます。「西村さんのスイカなら間違いない、と言われるくらいになりたい」と、新品種の試験や接ぎ木の研究にも余念がありません。「SNSの投稿をきっかけに注文をもらうのも、おいしかったというコメントが届くのもうれしい」と言うのは妻の海月さん。「定期的に発信を続けてきてよかった」と手応えを感じています。今後はオートトラクターなどの最新技術も取り入れながら法人化を目指す予定。「農業のいいところは自由なこと。ちゃんとやればちゃんと稼げること。それがもっと広まれば、なりたい職業の上位にランクインするんじゃないかな」と望さん。農家戸数の減少が見込まれる分は、地域の若手が中心になって埋めていきたいと張り切っています。

47都道府県からニッポンフードシフト
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