NFS_curry_Tokyograffiti
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僕にとって料理は遊び道具です。小さい頃から親も食べることがめっちゃ好きで、いろんなお店に連れて行ってもらいました。大阪市の我孫子というところで育ったんだけど、小学3年生のときの自由研究で「我孫子うまいもの新聞」を書いていたほど(笑)。若い頃は、音楽中心の生活で、絵に描いたようなお金のないバンドマンでした。それでもおいしいものを作りたい気持ちがあって。スーパーの半額食材を買って「これでどうやってうまいもん作るか」を考えていました。魚の煮込みやモツ煮、酒かすを使った料理とか。今も、その延長上かな。癖が強い食材がいっぱいあるんですよね。山椒は日本のスパイスだし、蜂蜜は産地によってニュアンスも風味も異なる。大阪にいるだけじゃ出会えない食材に会うとグっときますね。同じショウガにし   967 8ても「艶いいねぇ、元気だねぇ」って感じがするんですよね。最近、野草を採るおもしろさを教えてくれた人がいて。その人と一緒に山の中を歩いて、採れた野草を使って料理するのも、めちゃくちゃおもしろいですよ。食材のおもしろさを知っていくと、今度は一次産業の人と絡みたいと思うようになるんですよね。「どんな人がどうやって作ってるんやろ」って。その願いが最近叶うようになってきたんです。 5年前くらいからイベントなどで県外へ行くことが増えて、その土地土地の生産者や一次産業の方々を訪ねる機会が多くなりました。行きたいところを事前に調べることもありますが、移動中にインスタで調べて、リストアップして突撃訪問をすることもあります。生産者の方から話を聞くのって、めちゃくちゃ楽しいんですよね。「この食材はこうやって作ってるんだよ」と教えてもらうと、食材に対して責任感が生まれるんです。同じ食材でも産地によって使い方も変わるし、お客さんに「これってここのこういう人が、こんな感じで作ってんねんで」って話しながら料理を提供できる。なかった食べる実感がきっと湧くと思いますよ!そうすると、食べた人も、その食材に対しての思いが湧くきっかけになるんです。食体験って一瞬で変わるからおもしろい。だから、今まで食べることに興味がなかった人でも、食材のストーリーを聞きながら食べると、今まで感じ―国産食材のおもしろさを教えてください︒―生産者を訪ねたあとでは︑気持ちに変化はありますか?一次産業の人の話を聞くと食材に責任感が生まれるこれをここにこうやって…初チャレンジ!成功です!TOKYO GRAFFITI07堕天使かっきー(37)カレーと酒のアテを作るベーシスト大阪を中心に日本のあちこちの店とコラボ、出店されている堕天使かっきーさん。その超個性的なキャラとカレーに、熱烈なファンも多く、カレー好きで知らない人はいないお店(人)。メディア露出も大阪屈指で、全国区の知名度。ツイッター:@datenshi_kaki6.牡蠣とパプリカ。こんな食材がカレーになるの?っていう反応が嬉しい 7.つけ合わせは紅まどんな、カブ、ミョウガで決まり 8.野草やドライハーブの複雑な重層感がカレーの柱になります9.乾燥シイタケと煎茶葉の炊き込みご飯もで~きあ~がり~♪柿×牡蠣のスペシャルスパイスカレー自給率おいしさ

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