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以前は大阪府に住んでいたのですが、2022年の4月から岡山県美作市での生活を始めました。現在は、地元の有機食材にこだわった飲食店「OHAYO」を運営し、料理を提供しています。都市部で生活をしていると、食材はもちろん、なんでもすぐに手に入れることができますが、だんだんと簡単に入手できることが不思議に思えてきたんです。畑に野菜を採りに行き、ほかの食材も身近なところから入手する。そんな生活がしたくて移住してきたので、国産自給率100%カレーづくりは、地産地消というか、あるもので作っていく自分のスタイルや考えに似ているなと思いました。僕はカレーをご飯にかけるよりも、ダルや副菜があるスタイルのカレーづくりをしています。このスタイルだと、おいしい野菜やいろいろな食材をたくさん使えるので。今回の食材は、地元美作市の野菜や岡山県名産の桃太郎トマト、お隣の兵庫県佐用町のもち大豆など、近隣エリア産であったり、山形県の甚五右ヱ門芋など、知り合いから取り寄せたものばかりです。土地らしさが表現できる食材を選びました。キーマカレーに使う肉は、鳥取県の若桜町の山で育った豚肉。部位は硬くて調理しづらいと言われているスネ肉。おいしく食べたいので、ブロックを粗めにミンチしました。放牧で育てられた豚肉は、脂身の質が全然違うと感じますね。ごはんは、美作市産のコシヒカリの新米と、鳥取県若桜町の黒米を混ぜて土鍋で炊き上げます。黒米のプチっとした食感も楽しめます。形がかわいい土鍋は、知り合いの作家さんの手づくりです―村上宙さん︵以下宙さん︶は国産自給への挑戦を聞いて︑どう思いましたか?率100%のスパイスカレーづくり沖縄県産のスパイス以外は︑近隣エリアで採れるものや︑知り合いから取り寄せた食材を使っています―今回の食材を選んだポイントは?﹁誰が作っているかわからないものを食べているのは不思議だな﹂という思いから︑生産者のもとを訪ねることにあるもので作るそれが僕のスタイルですTOKYO GRAFFITI10STORY OFOF CURRY3.今日はパクチーを2種類使用。口当たりも香りも違います 4.この食材たちが、どんどんおいしいスパイスカレーに変化します 5.米油にハーブを入れてテンパリング。カレーに加えます 6.やんばるのスパイスで味を決めていきます  123645 あるもので作るというスタイルの村上宙さん。国産自給率100%カレーづくりでも、そのスタイルは変わりません。食材、そして生産者とのストーリーをお伺いしました。1.黒米とコシヒカリを土鍋にイン 2.トマトもタマネギもカイラン菜も全部岡山県産村上宙 編国産食材とカレーのハナシ

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