1231.収穫されたスパイスを天日干しに。手間をかけ乾燥させることで、香りがより引き立つ。2.生のロングペッパー。圧倒的鮮度の違いを感じる。乾燥させて使う。3.100%やんばるで収穫されたロングペッパー、ジンジャーパウダー、ターメリックパウダーなど。他に「やんばる畑人プロジェクト」の旗印となった『やんばるスパイス』『やんばるスパイスソルト』はオンラインでも購入可(haruser.thebase.in)。meetsNAVIGATOR採れたてだからフレッシュ感が段違い!やんばるスパイスで新しい日本のカレーを試作中。農業生産法人 (株)クックソニア 代表取締役芳野幸雄さんよしのゆきお/東京都出身。2003年に沖縄に移住して農業を始め、新規就農者グループ「沖縄畑はるさー人くらぶ」を立ち上げる。2011年「やんばる畑人プロジェクト」発足。食イベント、料理配信サービスなどに従事。やんばるのテロワールが作る、スパイスの可能性。 「やんばるの自然をこよなく愛し、食を通じて最高のおもてなしができるようスタッフ一同心がけます」。農家であり、新規就農者のサポートを手がける芳野幸雄さんが仲間と立ち上げた「やんばる畑はるさー人プロジェクト」の五カ条のひとつだ。「このプロジェクトが発足されるきっかけが、仲間の料理人のひと言『やんばるには、魚が獲れ、塩もある。豚や鶏がいて、砂糖もある。ここにスパイスも加われば『オールやんばる料理が作れる』でした」 まず作ったのがウコン、島唐辛子などを使った『やんばるスパイス』。この商品は、当初やんばるを訪れた人に販売していたが、「使う人食べる人がいる飲食店にこのスパイスを使ったメニューがあることが大事と考え、今は県内の応援店で扱っていただいています」。 沖縄で採れるスパイスとして、島胡椒は有名だが、ブラックペッ パーも採れることがわかったことが、芳野さんのスパイスへの思いに拍車をかけた。「実際に畑を見に行き、アドバイスを受けて僕も作っています。実際にスパイスづくりを始めて考えたことですが、インドでは、スパイスが採れていたから、カレーのような料理が生まれた。様々な素材が揃うやんばる、そこに日本の他の場所では採れないスパイスが加わる。この地でしかできない独自の料理が生まれれば、そこに惹かれた旅行者、そして料理人も集まってくる。食が充実すれば、自ずと観光の醍醐味が生まれる」。 鮮度の高いフレッシュスパイスは、収穫してどれだけの日数をかけて日本に届いたかわからない海外産との違いは明らか。それもオールやんばるの魅力となるだろう。スパイスがもたらす味は、沖縄、そして日本に、ピリッと香ばしいフードシフトを起こすことを予感させる。スパイスの幅を広げるために、様々な品種にトライ。現在は、クミンシードを研究中。カレーに欠かせないスパイス産地の北限・沖縄。ウコンや島唐辛子が作られていることを知る人は多いだろう。この地に、ブラックペッパーをはじめ、日本産スパイスの幅を広げようと活動する生産者・芳野幸雄さんの持つ畑を訪ねた。沖縄の世界自然遺産で見つけた新鮮スパイス。
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